<議事録>
○大門実紀史君 日本共産党の大門でございます。御出席ありがとうございます。
もう聞くことも大分ダブってまいりましたので、幾つかに絞って、ゆっくりとお答えいただいて結構でございます。
基本的なお考えをお聞きしたいと思いますけれども、市町村合併が進んで金融ビッグバンが進んできた、そして地域金融機関が連続破綻もありました。そういう変化の中で、役場と郵便局との補完関係はむしろ強まってきたと。私、いろんな事例で見ておりますけれども、今日もありました、郵便局で住民サービスなどをやる、あるいは郵便局の中に役場が窓口を置くケースも出てきておりますし、福井県でしたかね、役場の支所が廃止されて郵便局に窓口を委託したというケースもありますし、高知では、人口三千人の地方局ですけれども、役所の支所の中に地方局が移転をするということなど、これは公社のコミュニティー型郵便局という方針の下なんですけれども、とにかく全体が過疎地での公的機関を維持するモデルとして郵便局と一緒にいろいろ工夫してやっていくと。
これは一つのモデルに今むしろなっているというふうに思うんですが、この点、四人の参考人の方で、そういう実態もあるということも含めて、このことについてのお考えを、むしろそういう補完関係は強まっているというふうに思うんですが、お考えをお聞きしたいと思います。
○参考人(谷本正憲君) 確かに、郵便局というのは津々浦々ネットワークをお持ちでありますから、従来は余りかかわり合いがなかったんですけれども、やっぱりこのネットワークをお互い活用することによって住民サービスの向上につながることができるんじゃないかという問題意識を我々自治体も持ってきましたし、郵便局の皆さん方も、そういう形でお役に立てるんなら、それが郵便局のイメージアップにやっぱりつながっていくという。だから、お互いの利害がやっぱり一致したというんでしょうか、そういうことで行政サービスを郵便局にお願いをするということがどんどんやっぱり増えてきた。そういう意味では、お互いの補完機能というのは従来よりは強まってきているということは言えるんじゃないかというふうに思います。
○参考人(末永美喜君) 今の谷本参考人と一緒ですけれども、特に市町村合併、まあ国の御意向もあって長崎県も大きく合併していきます。そうすると、先ほど申しましたように、支所なんかが廃止されていきますと、なおそれ以上に、今まで以上に私は郵便局との、あるいは行政とのタイアップというんでしょうか、お互いの補完というものは重要なことになっていくと、これまで以上になっていくと私も思います。
○参考人(渡部英一君) 私も大体同じような意見でありますが、猪苗代の場合、まだそういう事例が、公共の、補完するというのはないものですから、現実にはないですが、今後はそういうことがあってくるだろうというふうに思っております。
以上です。
○参考人(田中覚君) 私も補完機能がますます高まってくるんだろうと思います。
先ほど冒頭、私の方から申し上げましたように、特に三重県は「新しい時代の公」づくりに今入らさせていただきましたから、必ずしも、住民票を交付する、納税書を交付するのが役場でなかったらあかんということではなくなってきて、地域にとって一番便利な機関が何ですか、それではこの地域、団地にある郵便局がその代わりをしていただけたら一番いいんではないかというふうなことをもう実践的に名張市でやっておりまして、それで、地域住民の方々は結構便利だと、このように評価をしていただいておりますから、更に三重県の場合はその共同、コラボレートがより進んでいくというふうに確信をしております。
○大門実紀史君 私もこれからますますそういう関係が強まると思う中にこういう民営化法案が出されていて、それがずたずたにされる危険性が高いということで今、国会で議論しているところでございますけれども。
具体的に言えば、最大の問題点は、金融の二サービス、郵貯と簡保が今のサービスが維持できるかどうかということですが、もう考えてみれば分かることで、郵貯は民間銀行になる、簡保は民間の生命保険会社になると。これではもう、官から民は何でもいいというふうにおっしゃる方もいらっしゃいますが、要するに市場原理で動くわけですよね。当たり前のことです、企業ですから、もうけるのは。その原理で動くわけですからいろんな心配が生まれていまして、竹中さんは、御存じのとおり、四段階で手当てを打っているとかいろいろおっしゃいますけれども。もう一つは、竹中さんおっしゃるのは、金融のネットワークというのは価値があるんだと、だから民間になってもそれを維持するはずだと、それだったらそういう手当てを打つ必要ないという、矛盾したことを提案されているわけなんですけれどもね。
いずれにせよ、何といいますか、郵貯法と簡保法で全国あまねくと、こうなっているネットワークの世界とその市場原理の民間企業のネットワークの世界は全然違うわけですね。これは金融のことを知っている人ならみんな分かるわけですけれども、そこらが郵貯のネットワークと同じように物を言うから混乱を生んでいるということだと思います。
何が起こるかといいますと、もう指摘されているとおり、皆さんから御意見あったとおり、店舗が、なくなる店舗は必ず出てまいりますし、仮に店舗があっても、民間の銀行になるわけですね、民間の保険会社になるわけですから、今までの郵貯や簡保と同じサービス内容になるわけがないということでございます。
そういう中で、小口、個人が相手にされないとか、あるいは簡保の内容が今のまま維持できないということで議論が起きているということですけれども、官から民に賛成という方もいらっしゃいました。私も、何でも官であるべきだということではありません。今回のは、そういう理屈を使って、中身は非常に問題だという点でございます。
これも基本的な考えをお聞きしたいんですけれども、それぞれ自治体の責任者あるいは住民要求をとらえておられる方として、私は、郵便貯金と簡易保険というのは、何といいますか、国民の公的な最低限の基本的なセーフティーネットではないか、セーフティーネットではないかと。構造改革論というのは、競争、市場原理を主にするわけですから必ず弱者が生まれる、だからセーフティーネットを用意しましょうというのが政府の提案しているその枠組みでございます。その枠組みのセーフティーネットの部分が、今申し上げた、金融でいえば郵貯と簡保だと。だから、これをなくしてしまえば、政府の言う構造改革論のセーフティーネットもなくなってしまいますよというふうに私は思うわけですけれども、この郵貯、簡保が果たしている公的な保証、このセーフティーネット、これについてそれぞれ参考人の方々の御意見を聞きたいと思います。
○参考人(谷本正憲君) セーフティーネットというふうに位置付けるのかどうか私も定かには判断いたしかねますけれども、先ほども申し上げましたように、やっぱり地域の実態としては、特にやはり過疎地域などでは、やはり預金といえばやっぱり郵便貯金、それから保険といえば簡易保険という形でもう定着をしてきているという実態がやっぱりあるんだろうと思うんですね。それが言わば地域の住民の皆さん方の安全、安心のやっぱりよりどころになっておるという、私はこういう実態をやっぱり直視していく必要があるのではないかというふうにも思います。
恐らく、何か民営化されるともう採算重視で、採算が取れないところからどんどんもう撤退をしていってしまうとか、ただし、少し次元が違うのかもしれませんけれども、石川県内でも、JRが民営化された後、やっぱりJRバスなんかどんどん撤退をしていきました。ただ、県内にある鉄道会社、民間の、ここは民間会社だけれども、自分たちがやっている事業は住民の足を確保するという極めて公共性の高い事業をやっているんだというやっぱり意識とかモラルをお持ちです。そういったところは、たとえ分社化をしてでも、分社化ということはそこの社員の給料が少し下がるということですけれども、分社化をしてでも住民の足を確保するという、そんなやっぱり意識をお持ちなんでして、ですから我々とどれだけの信頼関係がやっぱり構築できるのか。JRが撤退した後はその県内の鉄道会社が、あとバスを走行させていただいてやっぱり住民の足を確保していただいたということがありますので、お互いにそういう工夫をし、努力をし合えるような関係が築けるのかどうか。
もう民営化しちゃえば、採算が取れないから全部撤退、オール・オア・ナッシングだと、もう間の調整は何にもないんだと、こんな形でもし行われるとすれば、これはいろんな問題を巻き起こすんじゃないのかなと、こういうふうに思いますね。民営化されても、やっている事業は公共性が高いんだという意識をどこまでお持ちになるのかということなんじゃないかというふうに思いますけれども。
○参考人(末永美喜君) 私は、そんなに違いません。ただ、一つだけお願いしたいことは、民間の銀行の支店もない、あの集落には、そして農協、漁協のいわゆる信用事業をやっているところも撤退していると。残っているのは郵便局なんです。そうしますと、銀行に預けようとしたら、一日に二回か三回あるバスに乗って、一時間近く乗っていって、納めてきて、また帰ってくるのは一日仕事です。そんなことはしないと思います。
だから、やはり田舎に、我々の離島にとっては、郵便貯金は当たり前のことであると。そして、簡易保険にしても、そんなに難しい審査は要らない、比較的簡単に入れるということで、両方相まって、それと郵便と相まって、やはり三つは、郵便局といったらこの三つをやってもらえるものだと、もう常に、生まれたときからそう思っていますので、そういう考えです、私は。
○参考人(渡部英一君) 公共性ということの重視あるいはセーフティーネット、段階的に、一時期にはすぐには行かないというふうに思っておりますが、その段階的に行く過程での公共性の重要性、あるいは、やはり民間になるということでもっては、同じ舞台に立つ、同じ土俵に立つ。先ほどもちょっと私の発言が物足りなかったんでしょうけれども、完全に民営化ということになると、今までの、例えば簡保の話は、同じ舞台でない、同じ土俵に乗っていない、優遇されているというところが違いがある。だから同じ舞台に立つことによって、これから民間でも、あるいはもう一つにはその公共性というのは重視しながらやっていくことができるんじゃないかなというふうに思っております。
以上であります。
○参考人(田中覚君) 言葉遊びをするわけではないんですが、セーフティーネットという言い方よりも私はナショナルミニマムの部分なのかなと強く思います。そして、そういう意味では、郵便局がない地域で例えば農協、JAがきちっとそのナショナルミニマムを果たしていただいているところもありますし、その逆に郵便局しかないところは郵便局がその役割を果たしていただいております。
繰り返すようですが、三重県はその郵政事業そのものが地域において果たしている公共性とか社会性を十分に御理解をいただきたいということを強く申しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○大門実紀史君 谷本知事と末永さんにお伺いしたいんですけれども、先ほど財投も全部無駄ではなかったというお話もありました。今回、民営化で、郵貯が民営化されると。そうすると、政府系金融機関とくっ付けてしまおうというような話も出ております。
これは皆さん、それぞれの地域で中小企業あるいは地域金融機関がいろんなことを今頑張っておるわけですけれども、郵貯が民間銀行になって貸出しの部分で政府系金融機関と統合してやり出すというようなことがもしも実際にそうなったら、地域の金融機関あるいは中小企業にどういう影響を与えるというふうに思われますか。
○参考人(谷本正憲君) ちょっと具体的に何か事態がなかなか想定はできませんけれども、ただ、かつて民間の金融機関が金融破綻を相次いで起こしたときに、我々はやっぱり大変、一番頼りになりましたのはあの商工中金だとか中小企業金融公庫、こういったところが言わばセーフティーネットという形でいろんな融資制度を起こしていただいた。そのことによって相当再生をしたやっぱり企業もあるわけですね。我々も、RCCに分離された企業、そこへ行ってしまえばもう地獄の一丁目で、こちらへ帰ってこれないなんという話もありましたけど、我々は一つ一つ丹念にそういった金融機関の皆さん方と御相談をしてこちらへ呼び戻したという、そんな経過もあるわけでありますんで、御指摘のような形になっていけば一体どういう事態が生ずるのかということについては、いずれにしても、中小企業の皆さん方にやっぱり激変を生じさせるような事態はこれはやっぱり避けてもらわなきゃいかぬなという、そんな思いがしています。
○参考人(末永美喜君) 私には全く考えられないことですけれども、国民金融公庫にしても商工中金にしても、政府系金融機関、長崎県内にある所在場所は長崎市と佐世保市なんです。そうしますと、五島の人間が利用するとしますと、八時のフェリーに乗って十一時半に長崎に着いて、で、その日のうちに帰るには、夕方五時の船がありますけれども、今度、帰った先が今度バスがないということで一泊しなくちゃならないと。とてもそんなこと私たち考えられないんですよね。だから、今の御質問ですけれども、先生に言っているんじゃないです、荒唐無稽な感じがいたします。
○大門実紀史君 今、国会ではそういう荒唐無稽なことばかり議論されているわけでございます。
今日、お話の中で、情報不足、説明不足で内容が伝わっていないとおっしゃりました。私も地方の議員の方とお話しすると、よく分からないんだと、法案のことというふうによく聞かれます。ただ、法案そのものが説明不足の法案になっているんですね。だから議論が深まらないというふうなところがありまして、法案そのものがそんなに難しい法案じゃないです、骨子は。それが伝わっても私は、伝わらないから慎重にとかじゃなくて、伝わったらもっと慎重にとなるんじゃないかなというふうに思うんですけれども。
先ほど説明不足という、何人かおっしゃいましたけれども、もう最後ですので、田中参考人にお聞きいたしますけれども、この法案の内容が伝わったとしたら賛成は増えるんでしょうか。
○参考人(田中覚君) 私は、先ほどもやっぱり触れさしていただきましたが、その減っていくんではないかという総理大臣の御答弁を津々浦々まで承知したときには、やっぱり地域住民の方は不安を抱く、いや、今までの不安よりも更にその不安は増大するものだと、私はそのように確信しております。
○大門実紀史君 じゃ、末永参考人もいかがお考えか。
○参考人(末永美喜君) 今のことを、先生の質問を聞きながら、長崎県では大変なことになると思いますし、それと、これはまああれですけれども、郵便局というのは本当に私たちに密着していることは事実です。
どうか、先生、残すということですね、全国津々浦々の今のシステムを残すということで、今年の一杯掛かって議論してもいただいていいんじゃないかという気はいたします。より良きものをつくっていただきたいということを私は先生に是非お願いをしたいなと思います。もう答弁になりませんでしたけど。
○大門実紀史君 済みません、時間がまだありますので。谷本知事さん、もしこの法案がちゃんと伝わっても石川では、伝わったら石川では賛成が増えてくるんでしょうか。
○参考人(谷本正憲君) なかなか難しい御質問ですけれども、いずれにしても、県議会で意見書がやっぱり採択をされたというのは、先ほど私、内容をそのとおり読み上げましたけれども、結局、収益の向上とか採算性ばかりが重視をされて利潤追求型になってしまうと。この郵便ネットワークがずたずたになるのではないかという、その不安があるということなんで、だから慎重に検討してほしいと、ここに僕は尽きると思うんですよね。この不安が今の法案で解消できるのかどうか。
ですから、今の郵便局ネットワークは基本的に維持しますとか、そういう分かりやすいやっぱりメッセージというのも必要なのではないのかなって私は思いますけれどもね、はい。
○大門実紀史君 あとはもうダブっておりますので、これで終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○大門実紀史君 本日は、お忙しい中、ありがとうございます。
先ほど、国会審議がよく分からないというようなお話がございました。参議院の方は、法案審議では与野党ともにかなりいい質問をしているところでございまして、答弁者が悪いだけでございますけれども。
私は、マスコミの責任もあると思うんですね。法案の中身を余り伝えないで、審議伝えないで政局ばかり伝えているという、そういうところがあると思います。それはそれで仕方のない状況があるといいますか、否決したら解散すると言う人がおられましてね、周りの人は、あの人は本当にやると、こういうことを言わないと否決されてしまうというような、この否決と解散がぐるぐる回って、国会の中で今そういうことが動いておりますので確かにそういう面はあるんですけれども、審議そのものはきちっとやっておりますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
是非、せっかくの機会ですから、こういうことで、こういうことで解散云々をやっているような国会について、地方から見られてどういうふうに思われるか、率直な御意見をお一人ずつ伺いたいと思います。
○参考人(三澤龍夫君) お答えいたします。
今の御質問でございますが、私が答弁者として適切かどうかというのは疑問でございます。ただ、やはり一つの国の大きな政治のダイナミズムといいますか、流れというのはなかなかすごいものがあるのかなと、そんなふうに考えております。
ただ、ここで何か、何らかの政治の空白、介護保険の改正であるとかいろいろなメニューが今、もうタイムスケジュールに乗っているわけでございます。それに合わせて、町として、末端自治体としては国の流れを受けて一つの仕事をしていかなければならない。
ここで、また、今年度、大磯町は選挙はないだろうということで、選挙管理委員会の委員長、それを併任ということで、実際には今いない状態なんです。ここで選挙になると、またそういうもの、手当てをどう考えるとかいろいろな様々な問題、これは各自治体であるんじゃないかなというふうに推測いたします。お答えになっておりませんが。
○参考人(山下三郎君) 解散権は総理の専権事項だというふうに言われているんだから我々の言うことじゃございませんが、解散して、今の状況で政治空白が許せるのか。それで、こういうことで一々解散しよったら年に二遍でも解散せぬと、これから政治課題たくさんあるわけですから、その都度、意見が合わにゃ、言うことを聞かにゃ解散いうんじゃ、これもたまったものじゃない。
やっぱり十二分に議論を尽くしていただいて、その結果をやはり尊重していただくべきだと、こういうふうに思っております。
以上です。
○参考人(佐野寛君) 非常に難しい質問なんで答えにくいんですけれども、私個人としましては、やはりこういう重要法案でございますから政治のめり張りは必要だと思います。しかし、やはり国民のために国政にかかわっている先生方はここできちっと結論を出していただいて、そして、政局の話は私はしませんけれども、やはり良識ある判断をしていただきたいというふうに思います。
以上です。
○参考人(原利夫君) 解散はたまにはあっていいんじゃないでしょうか。この問題がベースであるとかないとかということで、今新聞を見ていると、二十人が確保できたとか、こっちが減りそうだからないしょにしておいてその工作をやめるとかと。あんなことばかりやっているというんだったらもう閉塞状態ですよ。そんなことは国民をないがしろにした国会の上の話だけで。
だから、私は、堂々と参議院で五日に採決して、その結果、総理がどう判断されるか。もうどんどんとやっていただきたいと思います。
以上。だから、賛成。
○大門実紀史君 よく分かりました。
東大阪の中身の方に入りたいと思いますけれども、今日伺っていて、都市部と地方というのは随分御意見が違うなというふうに思っているんですけれども、東大阪の佐野市長さんに、今日は何かNTTの参考人みたいでございますけれども、私は都市部でどうなるかという話を是非お聞きしたかったわけですけれども、結論だけお聞きします。
佐野さんは民営化に賛成のようでございますけれども、この郵政公社の民営化で東大阪の市民にどういうメリットがあるのか、これを具体的に教えてもらいたいと思います。
○参考人(佐野寛君) 法案の中身については我々は余り詳しくは、国の法案でありますから、詳しくは知らされておりません。ただ、自由が拡大すると。で、行く行くはその新しい会社の社長さんが決めるという経営判断の部分が大分あるんでしょう。東大阪市で今必要なのは、要するに同じ土俵で、郵便局も郵便貯金銀行として地元の信用金庫あるいは信用組合、メガバンクと戦っていくような姿勢を私は望みます。
○大門実紀史君 そうしたら、もう少し中身でお伺いいたしたいと思います。
今回の法案のポイントは、何のことはありません、郵貯法と簡保法を廃止する、廃止すると。で、民営化法案と。ですから、その郵貯法、簡保法が廃止されるということが一番の問題点で、いろんなところに影響しているわけですね。全国あまねくユニバーサルサービス、具体的に言えば、郵貯でいえば小口、個人の預金を大事にしてきた、簡保でいえばだれでも入れる最低限の保険を維持してきたと。このことが保障されたのが郵貯法、簡保法でございます。これがなくなるということですね。
先ほどからあります、民間の世界に来るということでございますけれども、この郵貯法、簡保法は、今もう、今、日本はこれこれこうなったから廃止してもいい状況になっているかのごとくの提案でありますけれども、皆さんはその郵貯法、簡保法、この全国あまねくユニバーサルサービスと、これだけは私、あってもいいんじゃないかと。いろいろ民営化なり市場経済でいろいろ競争は、佐野さんおっしゃるとおり、自由度があって自由競争やって、それはその世界があってもいいと思いますが、その一方でこういうものはきちっと置いておくべきだという、私は考えるわけですけれども、この郵貯法、簡保法の役割というのはもうなくなったというふうに思われますか、それともこれからも必要だと思われるか。基本的な問題ですが、お伺いしたいと思います。
○参考人(佐野寛君) 概括的な話だけしか聞いておりませんので、要するに移行期間が十年用意していますと、その間にソフトランディングしていくというふうに私はイメージしておったんですよ。
委員御承知のように、介護保険の始まったときも、十二年四月に始まりました。そのときも基本的には走りながら考えようというのがスタンスだったと思うんですよ。このたび、法の改定案が出ました。だから、要するに、先、何とかの結果が先にありきじゃなしに、走りながら考えるというふうな柔軟性も僕は大事だというふうに思っています、こういう決め付けないで。
○大門実紀史君 済みません、今ちゃんと言わなかった。同じ質問を山下参考人と原参考人から伺いたいと思います。
○参考人(山下三郎君) 私は基本的に民営化反対。いろいろ申し上げましたが、一番大きな根っこは、まだまだやるものが、先にやるものがあるんじゃないかと、それをなぜやらないのかと。特殊法人、これをぶち切るのは、内閣だけでぶち切れるわけだから、そんなものにして改革していけばいいものを、ここだけねらってやっているから、どうも気に入らぬ、一つ、一番大きな根本はですね。そのことが一番で。
○参考人(原利夫君) 田舎の郵便局が必要だというお年寄りや住民は、郵便貯金、ちょっとしたお金を貯金する場所が欲しい、そして子供の大学へ仕送りをする窓口が欲しい、あるいは保険は簡保でやりたいというようなことは重要な、郵便局を守ろうという人たちの重要な役割です。したがって、郵貯、簡保を今の時点で堅持してほしいというのが田舎の方の、我々の方へ来たらそこのところが絶対に譲れない部分ですので、よろしくお願いいたします。
○大門実紀史君 私、この問題は過疎地だけの問題ではなくて、都市部も共通することが今提案されているというふうに思っております。
午前中もちょっと申し上げましたけれども、民営化されますと、簡単に言えば、郵貯が民間銀行になって、簡保が民間の生命保険会社になると、そういう新しい世界になるわけです。
その点で二つの面で心配があるわけです。その二つの面でそれぞれ御意見をお聞きしたいと思いますが。
一つは、昨日ですかね、民主党の櫻井さんが取り上げられておりましたけれども、金融弱者問題です。金融弱者問題というのは、つまり民間銀行になりますと採算性を重視します。当たり前のことですね、コストダウン。そうすると、不採算の店舗を廃止すると。店舗がなくなる、まあ代理店ということ、窓口の代理店ですけれども、それがなくなれば、そこに金融機関ないわけですから、お金が預けられない人たちが生まれる、お金を受け取れない人たちが生まれると。店がないことによる、そういう金融排除の問題です。
もう一つは、店舗があっても、店舗があっても、その中で、例えば郵貯の人たちというのは四割が百万以下の預金しか持っておりません。その人たちがそういう民間の金融機関の中ではほとんど相手にされないし、小口の預金に対してはもう手数料を取ろうと、口座維持手数料を取ろうと、いろんなことが今行われているわけですね。
小口はできるだけコストが掛かるから排除しようというのが民間の論理になっておりますから、イギリスやアメリカで金融排除問題というのが大問題になっていまして、何百万人という人が預金を持てないということが社会問題になって今おります。逆に、そういう国は今対策を取ろうとしているんです。一つは、法律でもう口座を設けさせると。もう一つは、ソシアルバンクといいますか、そういう社会的な銀行をきちっと据えると。
そういう、世界がそういう流れのときに逆に日本はそちらに今どっと流れ込もうとしているという点で、これは都市部でも、都市部の中でも低所得の人たちの預金というのが大変困難になってくるという問題でありまして、これは過疎地だけの問題ではありません。都市部でもそういうことが起こり得るという問題です。
この点で、簡易局の存在というのが私は具体的に言えばどうなるのかというのをイメージするわけですね。皆さんのところに全部簡易局あるとはちょっと思いませんけれども、簡易局のあるところの市町村で、どういうふうに簡易局が存続できるかどうかという問題、お考えか御意見あればで結構です。どなたでも結構です、述べていただきたいと思います。
○委員長(陣内孝雄君) どなたか御発言ありますか。
○参考人(山下三郎君) 廿日市市は簡易局が二つ、郵便局二つあるわけですが、やっぱりそれはあるというのはそれなりの地域上のいろんな要件があるからあるわけで、何でもないところにつくったわけじゃない、必要があるからつくったわけだから、僕はやっぱりそれなりの役割を果たしておるし、小口貯金者、非常に有利になっているし、いろんな面で有効に活躍されていると思いますが、簡易局、はい。
○大門実紀史君 まだ御存じのない首長さんとかもおられると思いますけれども、簡易局は委託形式でございまして、地方、田舎の方に行きますと一人でやってらっしゃって、大体金額的には三十万とか三十何万とかもらって、その中で人をパートで雇ったりして維持していると。赤字です、そこだけで見れば赤字です。そういうところが民間の銀行の代理店としてやっていけるわけがないと。これはもう明らかでございますので、簡易局の問題は心配ですので、是非地元へ帰ったら様子を聞いていただきたいと思います。
もう一つのこの問題での心配点は、逆の心配です。
郵貯が民間銀行になると、巨大な、巨大なバンクになりますね、そのままなれば。仮にこれを地方分割しても巨大な地方銀行になります。しかも、それで融資をやったら、これは言われているとおり、地銀だとか地方の信金、信組だとかがもう大変な事態になると言われております。こういう面もまた心配されるわけですね。これは佐野さんに、佐野市長に、東大阪というのは、私も何度も行っていますけれども、中小企業の町ですね。この郵貯がそういう、民間になった何とか銀行が地域で貸出しまでやり始めると。そうすると、地域の金融機関、東大阪はもう一杯信用金庫とかに守られて、中小企業頑張っていますよね。そういうところがどうなるかと。あるいは地域の金融機関がどうなるかと。金融機関もたくさんございますよね、小さいところが。どういうふうにお考えでしょうか。
○参考人(佐野寛君) 企業経営者から見ましたら、選択肢がたくさん増えて僕は喜ばれると思います。
○大門実紀史君 ほかで、このことで御意見ある方いらっしゃいましたら、どうぞ。
○委員長(陣内孝雄君) ございませんか。
○大門実紀史君 是非これは、郵政民営化というのは金融問題ですから、金融問題ですから、是非いろいろ地域の金融機関の状況も調べていただきたいと思います。
最後に、これは午前中もお聞きいたしました。今日も山下さんとか原さんから、地域の郵便局員が非常に頑張っていて、いろいろ地域で一緒にやっているというお話をされました。私もいろんなところを回ってきましたけれども、みんな、何といいますか、私は特定郵便局の局長さんというのは会う前はちょっと悪いイメージを持っていたんです、選挙マシンとかいろいろ言われて。ところが、実際お会いすると、本当に地域のために、住民のために頑張ろうとやっていらっしゃるんですね。非常に感動的な姿を見てきました。すっかり特定郵便局長のファンになっているんですけれども。何といいますか、役場とそういう郵便局の連携協力が今各地で行われております。いろいろなところで行われております。
これは午前中申し上げたんですけれども、そういう過疎地、特に過疎地での役場と郵便局との、役所と郵便局との補完機能、お互い果たしていると。特に、市町村合併が進み、金融機関が撤退し、その中でもう郵便局と役所が一緒にやっていくと、いろいろな例が生まれているわけですね。これは、私はこれからもますます強まると、そういう方向は強まっていくと、補完機能が強まっていくというふうに見ているところにこんなものが今、こんな法案が出てきているわけですけれども、それは公と公だからできる補完関係なんですね。どう考えてもそうなんです。郵政公社と市町村の自治体だからできる補完関係で、これは民間と、佐野さんはいろいろ御意見あるかも分かりませんが、民間と一緒に、だってやっていることはほとんどボランティア的な、もうけのためにやっている補完関係じゃないんですね。正に、隅々までユニバーサルサービスのための補完関係ですね。これはやっぱり公と公だからできる補完関係で、それはますますこれからも求められるというふうに思っているところです。
これは地方の過疎の方のお話を聞いた方がいいと思いますので、山下参考人と原参考人に御意見をお願いしたいと思います。
○参考人(山下三郎君) ただいまお説のとおりで、市役所と郵便局、これが一体になって今そういう地域おこしを我々やっておるわけですが、特に中山間地域でそれに今度は農協さんが一枚加わってきて、こういうことでやっぱりこれから町おこしをやっていかないと、もう中央から金は来ないんだし、地域でどう我々は生きていくのか。こういうことになると、お互いがそれぞれ協調し合って、知恵を出し合って、それぞれが補完し合っていくしかもう道は地方自治体にないと思っておりますので、そういう方向でこれからもやっていきたいと、このように考えております。
○参考人(原利夫君) 当市の場合は去年の九月に合併しました。その際に住民の心配は、行政の窓口が減っちゃうのではないかと。その代替処置として、我々は郵便局にサービスの窓口を配備するということで、ただいま七か所の郵便局にお願いをいたしました。
そういうようなことを考えてみますと、我々としては、これから更にその分野を充実させていくということに積極的に対処していきたいというふうに思っていますし、よろしくお願いしたいと思います。
○大門実紀史君 今回の民営化は、その自治体の、特に過疎地、地域の、地方の山間、中間地とかの自治体にとって、もしも民営化されたらその自治体そのものにも大きな影響を与えてしまう。さっき言った補完的な役割をやっていくことが難しくなりますので、そういう点も踏まえて、引き続き反対の声を地方から上げ続けていただければ、私たちも頑張っていきたいというふうに思います。
ありがとうございました。