国会質問

● ● ● ●  大門みきし Daimon Mikishi  ● ● ● ●


■2001年11月22日 財金 討論 租税特別措置法等の一部を改正する法律案

<議事録>

○大門実紀史君 私は、日本共産党を代表して、政府提出の租税特別措置法改正案並びに民主党提案の修正案に反対の討論を行います。
 政府提出案は、小泉内閣の骨太方針で掲げられている証券市場の構造改革に基づいて提案されているもので、低迷する株価を下支えし、千四百兆に上る個人の金融資産を株式市場に誘導するため、株式譲渡益課税を思い切って減税しようというものであります。
 しかし、株式市場の活性化、発展は、市場の信頼性の確保や証券業界の体質の改善によってこそ実現できるものであり、税の優遇によって一般国民を株式市場に参加させようとすることは本末転倒であります。
 また、本改正案に盛り込まれた優遇措置の内容は、源泉分離課税は廃止するものの、税率の引き下げ、損失繰越控除制度の創設など破格の優遇となっております。とりわけ一千万円までの株式譲渡益を非課税とする緊急投資優遇税制は、全く異例の優遇措置と言わなければなりません。結局、本法案は証券市場の活性化には役に立たず、勤労者にかかる所得税と比較して、キャピタルゲインに対する大幅な減税を行うことにより、税の不公平をますます拡大するものであります。
 また、民主党提案の修正案は、緊急投資優遇措置を削除する点では一定の改善ですが、その他の優遇措置はそのまま残しており、賛成することはできません。
 以上の理由から、政府提出案並びに民主党案に反対することを述べ、討論といたします。

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